精神科の看護
人のこころをたいせつに
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1879年に開業して以来、根岸病院は「人のこころをたいせつに」を理念に掲げ、日本国内の精神科病院のパイオニアとして、患者さんの社会生活への復帰を援助してきました。
医療や介護の専門化、分業化が進む今日、精神科で求められる看護とはどんな形なのでしょう。私たちは、どんなに時代が流れようと、精神科看護とは「人が人を看る」の一言に尽きると考えます。患者さんというひとりの人間に対し、機械でもなく薬でもなく、看護師というひとりの人間が対峙することこそ、看護の本質ではないでしょうか。そして看護の根幹をなすもの、それはいつの時代でも人に対する愛情です。
病気を診るのではなく人を看る、精神科の看護師に何よりも求められる資質は「人が好きであること」です。
根岸病院には、一般科から精神科に移ってきた看護師も数多く勤務しています。なぜ一般科から移ったのかその理由を尋ねると、一様に「患者さんと対話がしたかったから」という答えが返ってきます。
「一般病院では病気治療の処置に追われ、患者さんが何を考えているか、どう思っているかなどを考える時間的余裕がなかった」と言うのです。『処置』ではなく患者さんと向き合って『看護』をする。これが根岸病院の看護師たちに求められる共通した姿勢です。
根岸病院の看護師のやりがいは、患者さんと日々触れ合う中で生まれます。それは「ありがとう」と言われた瞬間であったり、誰とも話さない患者さんが自分にだけは話してくれたときだったり、あるいは一緒に作業をしているひとときであったり。どれもいたって些細なことかもしれませんが、そこにやりがいを得られることこそ私たちは「人が人を看る」看護の真髄であると思い、そのことに誇りを持っています。
根岸病院の施設、設備は時代とともに変わります。けれど人が人を看るのが精神科看護であるという考えは、19世紀から今日まで、そしてこの先も受け継がれていくことでしょう。

